小崎直利

小崎直利(町田市小山町在住)

KOZAKIKAKU Inc. http://kozakikaku.com
開業:2007年
所在地:相模原市緑区西橋本5−4−30 SIC-2

 

◌起業まで、起業から>
多摩美術大学の3年の時、大手電機メーカーの情報デザインの採用試験を受けました。その企業の二次試験はMP3プレイヤーのインターフェイスの画面デザインを制作するというもので、自分としては製品の用途や特性を考えた良い提案をしたつもりでした。少し自信もありましたが、落選でした。試験会場で何気なく様子を見に来たデザイン部の人から作品の要望が伝えられていて、その意図に沿った提案をした人が内定したことを後で知りました。担当者の意図から全く離れた作品を作った私は落選したのです。「会社に入ったら毎日満員電車に揺られ、上司達の顔色を伺いながら働くんだ」と想像し、やけになっていました。そんな人生は自分には耐えられないと思いました。
そして、大学4年生の時、気の合う大学の仲間とデザイン集団を作り、仕事を始めました。最初に制作したのがさがみはら産業創造センターのイベントA4両面のフライヤーで、ケント紙で模型を作ったりと、楽しくやりました。ギャラをもらった最初の仕事です。そんな活動を経て、卒業と同時にこざ企画を2007年4月に開業しました。
開業してからは企業のパンフレットやカタログの制作、専門学校の講師、自主制作のグッズ販売、情報検定の作問委員、デザインソフトのデモンストレーター、地域おこしプロジェクトのデザイン担当と色々なことにチャレンジしてきました。特に、地域おこしプロジェクトではデザインの仕事を組織でやる醍醐味や面白さを教えてもらいました。それが会社を大きくしたいと考える動機にもなっています。開業4年目ぐらいから中小企業のロゴマーク、会社案内、ホームページ等を一括して受注することが多くなりました。建築リフォームの有限会社ジューン企画、工具販売の大器機工株式会社、秦野病院、高級豚肉の桃茶豚など数多くのデザインを手がけました。デザインの仕事は、知られていないこと、気付かれていないこと、分かられてないことを可視化していく作業です。経営者や従業員では気づかなかった会社が持つ力や魅力を発見することもあります。また、デザインを一緒に考えていくことで、従業員のモチベーションやロイヤリティーが高まったりするケースも目にしてきました。デザインの持つ力を実感しますね。

◌これから
まず、中小企業や地域活性のブランディングの仕事に力を注ぎたいですね。今、愛川町の観光振興のブランディングの仕事をしています。大学生や若手クリエイターの力も借りながら地元の名所発見やコンセプトづくりを進めています。学生たちと巡った場所をポスターにしたところ、「ここが愛川町なのか!?」と驚かれました。とても魅力的な場所なんですが、地元の人にとっては当たり前の風景なんです。こうした埋もれた価値を探りあて、光を当てていくことが仕事ではないかと思います。
二つ目は、こざ企画を組織化させることです。昨年からスタッフを2名雇用しチームでデザインワークを行っています。スキル面も高めていってもらいたいですが、それ以上にメンバーでこざ企画が何を目指しているのか、各自がやってみたいことを意見交換し、組織としてアウトプットの質を高めることも研究中です。これまで経験してきたことや力を注ぎたかったことを突き詰める作業をしたいです。
三つ目は、「橋本デザイン会議」の活動です。都心でもなく田舎でもない郊外のベッドタウンにこそデザインの力が必要だと思っています。デザイン活用の需要を上げるために学生や若手デザイナーが地元で活躍する場を作り、その事例や可能性を発信していきたいです。