インタビュー 伊藤直美さん

伊藤直美

町田市小野路在住
株式会社NAOMI建設代表


伊藤直美さんは世田谷の太子堂で生まれる。幼稚園から狛江市、中学1年から町田市に住んでいる。
中学校は鶴川中学。高校は都立駒場高校の保健体育科に進む。父親は世界大会に出場した器械体操の選手で長く国士館大学の体育学部で教鞭を取っていた。母親も高校の体育の教師。
家には学校の先生や生徒がいつも出入りし、スポーツ選手達に囲まれて育ったそうだ。
伊藤さんも中学、高校では器械体操のクラブに入り、東京都の大会で入賞するなど活躍している。

若さからか、体育の世界に窮屈さを感じ、高校卒業を機に方向転換したいと思ったそうだ。浪人生活を経て早稲田大学第二文学部文芸学科に進む。授業は美術史や映像理論の授業が面白かった。大学に入って初めて接した哲学者みたいな友人達から、新鮮な世界の話を聞くのがとても楽しかったようだ。

卒業後、青山にあった小さな広告代理店に入社し、この会社が発行しているタウン誌の担当として働き始める。バブル絶頂期を迎えた80年代は広告業界に華があり、雑誌や街頭の広告デザインの美しさに魅かれていた。この会社に魅力を感じたのは、広告の営業から取材、編集まで全てをやらせてもらえるところだった。自分で契約した広告は、企画、打ち合わせから製作まで全てを任せてもらえた。しかし、思うように仕事が取れない。毎日の飛び込み営業の厳しさに1年も経たないうちに挫折してしまったそうだ。

様々なアルバイトを経て、ある日思い切って興味があった建築設計事務所の門を叩く。事務手伝いから始まったその会社で設計業務の経験を積んでいく。
30歳代半ばでパソコンを一台購入し、自宅で建築設計事務所を開業する。この頃に2級建築士とインテリアコーディネーターの資格を取得している。
設計の仕事をしながら、実際の建築現場とお金の流れが気になり始めていた頃、仕事で知り合った府中市の建設会社から声をかけて貰い、工事管理の仕事に就くことになる。いわゆる現場監督の仕事だ。ここで約10年経験を積んでいく。現場監督は建設現場の立ち上げから完成までトータルにマネージメントする仕事。厳密なコスト管理も求められる。ここで会社経営のノウハウも学んだという。

2013年に伊藤建築設計株式会社を設立し、2018年に一般建設業の許可を得たのを機に、社名を株式会社NAOMI建設にしている。
業務内容は住宅やマンションのリフォーム、戸建住宅の新築、店舗やオフィスの改修など。設計デザインから施工まで、ワンストップで業務を提供できるのが強みだ。
この仕事は建設の仕事を通してお客さんと良い関係を築けることが一番。お客様が喜んでくださるのが一番うれしい。そんなご縁を大切に仕事を続けていきたいと伊藤さんは話してくれました。
インタビュー・文 山本満

(インタビューを終えて)
伊藤さん、建築設計の仕事からはじめて、今は工務店をやっている。現場仕事に憧れていたという。今はそれが実現できてとても楽しそうだ。